これは、アノニマス氏によって投稿された12番目のメールの内容です。 ※このeメールは、アノニマス氏がeメールを送っていた相手であるヴィクター・マルチネス氏ではなく、サイト管理者のビル・ライアン氏宛に直接送られました。 (訳注:以下は明らかに文体が違いますが、#11のコマンダーの日記の続きだと思われます) |
我々には、深刻な問題が残っていた。 我々の科学技術に関する知識をイーブ人達に伝えなければならないのだが、アインシュタインもケプラーも知らない彼らにどうやってそれをつたえればよいのだろうか。 単純な数学は、彼らには必要はないようだ。 イーブ#2(女性)は、とても知的に見える。 彼女は、1つか2つの地球言語を理解するようだし、更に我々の基礎数学を理解しているらしい。 我々は、非常に簡単な基礎数学から始めた。 「2+2は?」 そこから開始して徐々に進化させてみた。 もちろん彼女は理解し、我々が援助しなくとも次々と解いていった。 彼女が、1000×1000までの計算を繰り返した時、我々は彼女のIQの偉大さに驚いた。 次に、我々は彼女に計算尺を見せてみた。 彼女は、計算尺に書かれた記号の全てを理解していなかったようだが、それでも僅か1~2分で計算尺が何であるのかに気付いたようだった。 彼女は実に素晴らしい。我々は彼女に素晴らしい素養を見た。 恐らく、ここにいる間は、彼女との接触が最も多くなるだろう。 誰もが彼女の心の暖かさに惹かれた。 彼女は、本当に親身になって我々の世話をしてくれた。 初日の夜、彼女は全てが正しい選択であった事を感じさせてくれた。 彼女は、我々に光と熱について注意するように言った。 惑星セルポは、地球のように暗くならないと言うのだ。 彼女が地球のことを何故知っているのか不思議に思った。 彼女は地球に来たことがあるのだろうか? たぶん、地球のことを教育されたのだろう。 彼らは地球について書かれた本でも持っているのだろう。 ともかく、初日の夜、彼女は吹き荒れる風に注意するようにと警告してくれた。 その風は1つ目の太陽が隠れた頃に始まるということだった。 この風は我々の小屋へと容赦なく吹き付けた。 この様に最初の夜は大変だった。 我々は「夜」と呼んでいたが、イーブ人達には一日の区切りだという風に見えた。 イーブ#2は、「一日」という言葉は知っていたが、地球での一日と比べる事はしなかった。 たぶん彼女は地球に来たことはないのだろう。 その夜はあまり眠れなかった。 イーブ人達は、我々のような眠り方はしないようだ。 彼らは、区切り時間ごとに休息をして、その後再び起きて仕事をするという感じだ。 なんというか、我々が目覚めた時、イーブ#2は我々の小屋の外にいたのだ。 私がドアを開けると、彼女はそこで待っていたのだ。 なぜ? どうやって彼女は我々が目覚めたことを知ったのだろうか? たぶん我々の小屋は、何種類かのセンサーでモニターでもされているのだろう。 イーブ#2は、食事の「場所」と案内してくれた。 彼女は、「ダイニングルーム」「食堂」「施設」という言葉ではなく「場所」という言葉を使った。 まずはチームを招集し、反対側の村(便宜上「村」と呼ぶ)へと歩いて行き、大きな建物に入った。 大きいというのは、イーブ人達の背丈を基準にした言い方だが。 中では、食べ物がテーブルの上に置いてあった。 私は、ここを「食堂」と呼ぶことにする。 イーブ人達は、一瞬我々を見たが、そのまま食事を続けた。 彼らは、自分達の家の中では調理をしないのだろうか? 皆がここで食事を取るようだ。 我々は、テーブルへと歩いて行った。 食事は、我々が宇宙船内で食べた食事とは異なっている。 大きなボウルにフルーツのようなものを盛ってあった。奇妙なものだ。 カッテージチーズのようなものがあったので、最初に試食してみると、食べている内に少しすっぱいミルクのような味がした。大丈夫だ。 私は、チームメンバーに食事を始めるように勧めた。 我々は食事を取った方が良いだろう。 しかし、700は日に一度はイーブ人らの食事を食べて、他は我々の持参したCレーションを食べる様に言った。 そうする事で、イーブ人の食事を我々の体に順応させようというのだ。 我々は、地球サイズと比べるといくぶん小さいテーブルとイスに座って食べた。 ここにはイーブ人が100人ほどいるようだが、皆食事をしており、特に我々を気にしていないようだった。 ときどき我々をじっと見ているイーブ人もいた。 我々が異端であって、彼らはそうではない。 我々は訪問者であり、外国人であり、彼らにとって我々は異様に見えるのだろう。 我々はそれぞれ外見が異なるが、彼らはみな同じような外見をしている。 どうやって彼らを見分けようか。出来そうにない。 我々は彼らをじっと見つめた、彼らも我々をじっと見つめた。 そうして外見の違うイーブ人を見つけた。 ずいぶん変わった姿をした生き物だ。大きく長い腕、長い足で殆ど浮いているようだ。 イーブ人ではない。 我々全員が、じっとそれらを見ていた。 この生物は、浮いているように見える。 イーブ#2を見つけた。彼女は、他の3人と食事をしていた。 彼女に近づくと、立ち上がってお辞儀をした。 これは彼ら流の挨拶だ、覚えておいた方がよさそうだ。 私は、先ほど見たイーブ人とは違う種類の様な「生物」について彼女に尋ねしてみた。 (訳注:「生物」は「creature(クリーチャー)」という単語が使われていた。一般にこれは知性ある人に対して使う言葉ではない。) イーブ#2は少し混乱したようで、「生物」とは何かと聞き返した。 私は、「生物」という言葉を使った。 もしかすると、それは侮辱だったのかも知れないが、単に知らない単語だったのかも知れない。 私は、建物の反対の方を指さした。 彼女は、私の言わんとしていることに気付いた様だ。 イーブ#2は、私の尋ねた者達はイーブ人ではなく、我々と同じ訪問者だと言った。 なるほど、そうだったのか、彼らもここに来ている訪問者だったのだ。 私は、訪問者は彼らだけではないと思い、どんな惑星から訪問者が来ているのかをイーブ#2に尋ねてみた。 イーブ#2は、「コルタ(CORTA)」という様に言ったようだが、よく聞き取れなかったので二度聞き返したが、それでもよく聞き取れなかった。 OK、その「コルタ」は何処にあるのかを尋ねた。 彼女は、私を建物の隅に置いてあったテレビ画面のような装置の前へと案内してくれた。 それは、何かの指令ステーションのように見えた。 彼女はガラス面に指を置くと、何かが現れた。 宇宙なのか? 星系図のようだが、見覚えがない。 彼女は、一点を指さして「コルタ」だと言った。 OK、では、地球は何処にあるのか尋ねてみた。 彼女は別の一点を指して、地球はここだと言った。 この画面で見る限り、コルタと地球は非常に近いのだが、そもそもこの地図の尺度が分からない。 たぶん何兆マイルもあるだろう、いや何十光年かもしれない。 でも、コルタと地球は近くにあるようようだ。 チームの科学者にこれを見せなければと思った。 OK、私はイーブ#2に感謝をすると、彼女は嬉しそうだった。 彼女は、まるで天使のようだ。ほんとうに素晴らしい人だ。 彼女は私の手を取り、テーブルを指して、食事を続けてくださいと言った。 美味しく食べられるかな? 私は、この食堂で美味しそうな食事を頂きますと笑って答えた。 彼女は、ちょっと困ったような仕草を見せた。 彼女は「食堂」の意味が分からなかったようだ。 私は、建物を指し示して、食事を食べる場所だと説明した。 彼女は、私に続いて「食堂」と繰り返した。 私は微笑みながら歩いていった。 彼女は、地球では全てのレストランを「食堂」というのだと思っているに違いないだろう。 我々は小屋に戻った。 もう少し効率的な仕組みが必要だと思ったので会議を開くことにした。皆納得しているようだ。 まず用を足す為の便所についての問題。 イーブ#1が近づいてきて、(彼らは本当に我々の心を読んでいるのか?そうかもしれない)、小屋にあるポットを見せると言った。 皆はそれが何であるか疑問に思ったが、OK、それが我々の便所なのだ。 でも、それでは我々が使うには、幾分具合が悪い。 ポットの中には何かの化学物質が入っているようで、我々の排泄物は、それによって溶かされるようだ。 なんというべきか、OK、4つの小屋それぞれにポットを1つづつ持ってきてくれるように頼んだ。 しばらくは使えるだろう。 イーブ#2は、「地面を歩くように」と言った。 その意味は図りかねたが、420は、「あちこちを見て回れと」いう意味だろうと言った。 OK、そうする事にしよう。 私は225とチーム102を組織した。 633と661には、例のテレビ画面の星系地図を見てコルタが何処にあるのか判断して欲しかった。 518には、気温の測定と気象観測全般を頼んだ。 ここはとても暑い所だ。かなり暑い。60℃以上あるのではないのだろうか? 754は、放射線濃度が高いので、太陽からの放射線に注意するように言っている。 あまり嬉しい警告ではない。 私は、ネバダ州での事を思い出した。 1956年の原子爆弾のテストの時の事だ。 その時も炎天下で、我々は原子爆発からの放射線に注意しなければならなかった。 今、我々は40光年の彼方の見知らぬ惑星に居る、そしてまた暑さと放射線か。 それでも、我々はここに我々が送り込まれた理由を探索しなければならない。 我々は調査の為に歩き始めた。475は軍用カメラでの撮影を行う。 私は、フィルムが放射線の影響を受けないように祈った。 どうやったらよいのだろうか。 たぶん、我々は全ての場合を考えなかったようだ。 私は、225と協力した。 我々は、大きなドアの開いたビルに入ってみた。 そこは教室のような雰囲気だが、イーブ人達はいない。 壁一面に大きなテレビ画面のようなモノがあり、画面上で光が点滅している。 我々は、画面を調べてみた。それは非常に細かいものだ。 これがどの様な原理で動いているのか分からないが、真空管、いや電子機器のようだ。 我々より遙かに進んだテクノロジーのようだ。間違いない。 その建物には、他には触れるものは無かった。 更に進む。おっと、かなり暑い。 大きなタワーを見つけた。 一見するとアンテナ塔のように見えるが、大きな鏡が付いている。 昨日、最初に降り立ったとき、私はこれを見た。 イーブ人がドアの近くに立っているを見つけたが、彼はもう一方へ行ってしまった。 彼が英語を話せるようなら、彼に聞いてみよう。 彼は我々をじっと見つめるだけだが、とてもフレンドリーな感じだ。 どうやら彼は英語が分からないようだ。 我々は建物に入るが、階段らしきものがない。 しかし、丸いガラスの部屋のようなものがいくつかある。 たぶんエレベーターのようなものだろう。 ふと英語が聞こえたので振り向くと、そこにイーブ#2が立っていた。 彼女はどこから来たのだろうか? 私は、この建物をよく見てみたいと彼女に頼んだ。 彼女は、いいですよと答え、ガラスの部屋を指さして上へ行けると言った。 ありがとう、我々はガラスの部屋へ入った。 ガラスのドアは閉じ、そして凄いスピードで上昇して、あっという間に頂上に着いた。 それにしても、これは何だろうか? イーブ#2にここが何かと尋ねた。 彼女は太陽を指し、そして鏡が置かれた部屋の最上部を指し、更に地面を指した。 OK、我々はそれを見た。 タワーは、円の中心にあった。円は地上にある。 円を四等分したそれぞれは、シンボルのようだ。 太陽光は、直接この鏡を通る(この鏡は我々が知っている様な鏡ではないようだ)。 そして太陽光は、円の上にある各シンボルへと照射されるようだ。 イーブ#2は、光がシンボルの上に来ると、イーブ人達は「変化する」と言っていたが、それが何を意味するのか分からない。 たぶん、彼女が言いたいのは、イーブ人達が何かを行うかという事だと思う。 225は、日時計の様な物だろうと言っている。 太陽光が、各シンボルに当たると、イーブ人達は今やっていることを止めて、別の何かを行うという事だろう。 恐らくこれがイーブ人達の一日を構成しているのだろう。 たぶん日時計で間違いないと思う。 奇妙だ。だが、我々は異星人の惑星にいる。 私は、まだ自分が冗談を言う余裕があることが嬉しい。 まだこれは初日だ。いうなれば初登校の日だ。まだ学ぶことは数多い。 我々は、広い心で考えなければならないと思う。 単純に地球のモノと比較していてはいけないのだ。 我々は、心を開いて新しい事を考えると同時に科学的でなければならない。 これら多くのことは我々と無縁も知れないが、我々は学ばねばならないと思う。 私は、腕時計を指し、それから地表を指して、これが時間を表すモノであることをイーブ#2に見せた。 彼女が理解したのかどうかははっきりしないのだが、私は、「時間」「彼女」そして「理解」と言った。 彼女は、はいと答えて、「イーブ時間」と言い、地表を指さした。 私は再び腕時計を指して「地球時間」と言った。 イーブ#2は微笑んで、「いいえ、セルポでの地球時間」と言った。 OK、判ってくれたようだ。 225は、彼女が地球時間はセルポでは意味をなさないと話したと言っていた。 何がここで時間を計るのに良いのだろうか。腕時計は使えそうにない。 我々は、イーブ時間を使い始めなければならなかったが、我々は10年後に帰還する事を忘れる事は出来ないので、我々の時間も維持しなければならなかった。 10年が100万年のように感じた。イーブ時間での100万年だという意味だが。そうでないことを祈りたい。 しかし、帰宅することを考えている「時間」は無い、我々にはこなさねばならない任務がある。 我々は派遣された軍のチームであるという事を忘れてはならない。 225と私は、ガラスのボウルに戻って地表へと戻った。 別の建物へと移動した、これも大きい。 中を見ると、数多くの植物が取り巻いているのが見えた。 どうやらこちらは温室のようで、彼らは作物を育てているようだ。 大勢のイーブ人達が中にいて、我々を見た。 我々は、中に歩み寄った。 一人のイーブ人が近づいてきて、イーブ語で何か話しかけてきた。 彼は天井と我々の頭を指している。 たぶん落下物に注意しろと言っているのだろうか。イーブ#2を探さないと。 我々は外に出て、イーブ#2を見つけた。彼女はいつも近くにいる。 そうか、理由が分かった。彼女は、我々がベルトに付けている装置で我々の動きをモニタしているようだ。 私は、この建物についてイーブ#2に尋ねてみた。 彼女は、食物を作っている場所だと言った。 OK、もしかしたら我々はその場所を汚染してしまったのかも知れない。 我々は、彼女に先ほどのイーブ人が天井と我々の頭を指したと話した。 イーブ#2は、混乱したようで、我々と共に先ほどの建物に入った。 数人のイーブ人がイーブ#2と話をしていた。 イーブ#2は、我々が入るためには頭にカバーを付けなければならないと伝えてきた。 何故かは判らないが、特に尋ねはしなかった。 我々は、イーブ人の布を着用して、見て回った。 イーブ人達は、楽しげだった。彼らの植物を観察した。 彼らは、土壌で作物を育てている。散水装置もあった。 各植物には、透明な布のようなものが掛かっていた。 私は、散水装置を指して、それは飲料用水かと尋ねると、イーブ#2は、はいと答えた。 すると彼女は我々の喉が渇いている事を察して、別の入口へ案内すると水を差しだしてくれた。 たぶんそれは水だったと思うが、味はやや化学薬品のようだったが、確かに水のようで、とても美味しかった。 Eメール#12へ Eメール#13bへ |